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『週刊金曜日』増刊号を編集しました

 約3か月ぶりの投稿です。随分久しぶりですが、直近の仕事を紹介します。
 先週の月曜日、『週刊金曜日』から増刊号が発売されました。

【9月24日発売『週刊金曜日』増刊号
〜さようなら原発 路上からの革命〜】

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 この増刊号は金曜日の編集部ではなく、外注スタッフが中心となって制作する事になり、僕が編集を担当する事になりました。
 そこで、古くからのフリーランス仲間である樋口聡さん(ライター。近著「散歩写真のすすめ」文春新書)に、一緒に編集を担当するようにお願いしました。他にもデザイナーや校正者なども古くからのフリーランス仲間に協力してもらい、本誌編集部からは、社長の北村肇さん、平井康嗣編集長、本田政昭アートディレクター、そして伊田浩之記者が加わり、増刊号編集部が立ち上がりました。

■記事の紹介
 全体の構成と、僕が直接担当したページを簡単に紹介します。
 下記のページからダウンロードできるので、まだ増刊号をお読みでない方は、良かったらご参考までに。

[参考]『週刊金曜日』増刊号の目次〈デザイン担当:内堀明美〉(PDFファイル)
http://www.kinyobi.co.jp/news/wp-content/uploads/2012/09/zk_mokuji-1.pdf

2〜18ページ 写真ページ:

 約300人で始まった3月29日から9月7日までの官邸前アクションを中心に、7月16日の代々木公園「さようなら原発10万人集会」など、この半年間の東京の動きを時系列で紹介しています。尾崎孝史さん、山本宗補さん(近著「鎮魂と抗い―3・11後の人びと」彩流社)、野田雅也さん(近著「〈JVJA写真集〉3・11 メルトダウン」凱風社)らフォトジャーナリストと、平井編集長や伊田記者の写真を使用しています。
 また、2011年3月12日に東京電力福島第一原発が爆発した瞬間の画像や、「正しい報道ヘリの会」が撮影した迫力ある写真の見開きページも、多くの読者の皆さんに反響をいただいています。

19ページ さらん日記 番外編

20ページ 柄谷行人さん「二重のアセンブリ」:

 「アセンブリ」とは集会やデモの事。同時に議会の事でもあります。国会で開かれている議員達のアセンブリと、国会の外(官邸前など)で行なわれている市民によるアセンブリ。どちらが真正のアセンブリなのかを、哲学者の柄谷さんが書いてくれています。トップ記事に相応しい、面白い論考です。

22ページ 竹内一晴「路上から『NO NUKES』を」

26ページ 渡部真「さようなら原発“17万人”集会〜福島のあとに沈黙しているのは野蛮だ」:

 代々木の集会のレポート記事で、僕が書きました。本誌編集部からの希望で、ルポライターの鎌田慧さん、文筆家の落合恵子さん、音楽家の坂本龍一さん、作家の大江健三郎さん達のスピーチをまとめて紹介してほしいと依頼されました。しかし、それだけではなく、せっかく集会の様子を伝えるなら、福島から上京して参加していた人たちもいたので、福島からの参加者のコメントもぜひ掲載したいと思い、それらも紹介しました。

30ページ 鼎談◆雨宮処凛さん、鎌田慧さん、ミサオ・レッドウルフさん「非暴力デモで原発を潰しちゃおう〜」:

 7月に新宿ロフト・プラスワンで行われたイベントの中で実現した鼎談をまとめました。デモを主催する立場の皆さんが、どんな思いでいるのかがわかると思います。僕が構成を担当しています。

34ページ 畠山理仁さん「原発事故から1年半〜福島の人達のいま」:

 この増刊号を作るにあたり、「単に原発反対運動についてだけでなく、福島の人達がどのように暮らしているか、どんな状況にあるのかを紹介する記事も掲載したい」という話を伊田記者と話し合いました。そこで、原発事故の影響で、警戒区域から避難している人たちの困難な状況を、この半年間、丁寧に取材している畠山さんに紹介してもらいました。とくに、福島県双葉町から埼玉県加須市に避難し、未だに避難所生活を送っている様子を紹介したことについて、多くの読者の方々から反響をいただいています。

38ページ 広瀬隆さん「電気は余っている〜電力不足を自作自演する関電のウソ」

40ページ 久野収さん「市民主義の成立〜一つの対話」:

 哲学者であり創刊時からの本誌編集委員であった故・久野収氏は、一九六〇年代の大衆運動を「市民主義の成立」と定義し、組織の行動原理にとらわれない市民主義こそが重要であると訴えました。それから約半世紀を経て、全国で起こっている「さようなら原発」運動は、まさに「市民主義の成立」の様相です。久野氏の60年代の論文を転載しました。

45ページ 佐高信さん「革新勢力の失敗を踏まえた『市民主義』こそ説得力を持つ」

46ページ 島田健弘さん「野田首相に声が届く日は来るのか!?」:

 フリーライターの島田健弘さん(近編著「増税は誰のためか」扶桑社/神保哲生・宮台真司ほか)は、会見開放運動の仲間で、この1年、東北の取材でも何度か同行しています。僕は、仕事以外で知りあった仲間にも、たいてい1度は仕事を一緒にするようにしているのですが、先日「俺は渡部さんから仕事もらった事ない」と指摘されたので、頼みました……というのは、冗談半分。8月22日、反原発連合の主要メンバーと野田首相の面談があったのですが、そのことレポートをまとめていただきました。

48ページ 伊田浩之さん「“路上からの革命”はどのように全国へと広がったのか」

50ページ 渡部真「20万人?2万人? デモ参加人数、どっちがホント?」:

 主催者側はもちろん、元新聞記者のフリーランサーや、現役の社会部の記者、警視庁に確認し、改めて発表されている数字の根拠を読者の皆さんに知っていただこうと、この原稿を書きました。

51〜61ページ 「全国へ、世界へ 路上からの革命のうねり」:

 樋口さんに担当してもらった企画ですが、ちょっと紹介します。この冊子を作る上で、『週刊金曜日』が拘っていたのが、「全国のデモや集会参加者から写真を集めて、できるだけ多くの場所の様子を伝えたい」という事でした。そこで、本誌誌面、公式ホームページ、TwitterやFacebookで募集しました。100人弱の方達から応募があり、200点以上の写真が集まりました。そのお陰で、全国の様子がよく伝わる誌面ができたと思っています。

62ページ 田中龍作さん「大飯のいちばん長い日〈ルポ〉関電大飯原発再起動まで」:

 7月1日に再稼働された大飯原発の前後3日間の現地の様子を、臨場感溢れる写真と文章でレポートしていただきました。現地で3日間取材したフリーランスの記者を捜したのですが、田中龍作さんしか該当者がおらず、改めて、記者にとって「現場にいる」ことの重要性を教わった思いです。  余談ですが、田中さんから原稿が届いた直前に、1945年8月14日、つまり日本が第二次世界大戦の敗戦を宣言した前日を描いた映画「日本のいちばん長い日」(岡本喜八監督)を久しぶりに見ていたため、この見出しをつけました。

66ページ 「金曜日から」:

 いわゆる編集後記です。編集メンバーの全6人で書いていますが、僕の書いた分はここに転載します。

▼昨年の震災発生以降、東北各地を取材している。震災から一年間、僕が聞いていた範囲では、東北の人たちから聞こえる「さようなら原発」の声は決して大きいものではなかった。もちろん、事故直後から声をあげている人もいたが、全体としては決して大きな声ではない印象だった。今をどうやって生き伸びるかという課題を抱えていた人たちに、原発問題を考える余裕はなかったのかも知れない。しかし、この半年、とくに福島から「原発はなくすべきだ」という声が、以前よりも多く聞こえるようになってきたと感じる。大飯原発の再稼働をうけて「福島の事故だってちゃんと収束していないのに、再び裏切られた思い」と怒りを表したのは、自宅が警戒区域となり浪江町から東京に避難している女性だった。復興庁の調べでは、今も約三四万三〇〇〇人が困難な避難生活を送っている。そのうち福島県民は約一六万人。僕らが「さようなら原発」と声を上げる時、その向こうに震災で未だに苦しんでいる人たちがいる事を忘れないでいたい。(渡部真)

[写真]没になったイメージ写真
DSC_7034.jpg

*  *  *  *  *  *


 ということで、誌面の紹介や、編集こぼれ話はここまで。
 多くの皆さんに読んでいただければと思います。
 合わせて下記に紹介しますが、扶桑社から「ほこ×たて DVDブック」という本が発売になりました。僕がインタビュー取材し、本文ページに執筆を担当しています。
 どちらの本も発売されたばかりですので、ぜひよろしくお願いします。


■9月24日(月)発売!
『週刊金曜日』増刊号
〜さようなら原発 路上からの革命〜

発 行:(株)金曜日
定 価:500円
アマゾンにジャプ→ http://goo.gl/4L0Fd

「さようなら原発」のデモや集会が全国に広がっています。毎週金曜日に行なわれる首相官邸前デモや「7・16」の代々木公園には10万人を超える人々が集まりました。そこで目立つのは、これまでデモや市民運動に参加して来なかった人々の姿。原発事故をきっかけに、いま、「さようなら原発」の運動は、かつてないほど盛り上がっています。「この間の流れを1冊の写真誌として記録に残したい」と『週刊金曜日』が増刊号を発行しました。
全68ページ中36ページがカラー印刷。そのほとんどが、東京や全国の運動を写真で紹介しています。そのほか、哲学者・柄谷行人さんのコラム、フリーランスライターの畠山理仁さん、島田健弘さんなどの記事。そして渡部も、「7・16代々木集会」のレポートや、「20万人? 2万人? デモ参加人数、どっちがホント?」という短いコラムを書いています。また、僕が全体の編集と、一部デザインを担当。制作には、古くからのフリーランス仲間が協力してくれ、いつもの『週刊金曜日』とは一味違ったスタイルで作られています。


■9月20日(木)発売!
ほこ×たて DVDブック
最強ドリルVS最強金属編

発 行:扶桑社
定 価:1575円
アマゾンにジャプ→ http://goo.gl/2Dl1I

フジテレビの対戦型人気番組『ほこ×たて』の名物対決である「絶対に穴の開かない金属 vs どんなものにも穴を開けるドリル」がDVDブックになりました。番組名の由来となっている「矛盾」の逸話を現代におきかえた金属対決。日本の“ものづくり”に情熱とプライドをかけた男達の数々の勝負。その第1戦から第5戦までの舞台裏から勝敗までを、関係者達のインタビューを中心に振り返った1冊。第1選目の動画を収めたDVDが付けられていますが、この本の要は対戦ルポ。テレビでは放送されなかった職人達の思いや戦術の裏話など、この本でしか味わう事のできないルポルタージュに仕上がっています。見ル野栄司によるマンガも収録。渡部が、各対戦のインタビューと執筆を担当しました。


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コメント

それでも日本人は、原発の再稼働を選んだ。
一億総ざんげへの道。動き出したら止まらない。
この道は、いつか来た道。ああ、そうだよ、民族の歴史は繰り返す。

意思のあるところに方法はある。(Where there’s a will, there’s a way).
意思のないところに解決法はない。
意思は未来時制の内容であり、日本語には時制がない。
それで、日本人には意思がなく、解決法が見つけられない。
自然鎮火を待つのみか。

耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、もって万世のために太平を開かんと欲す。
不自由を常と思えば不足なし。
座して死を待つか、それとも腹切りするか。
私の父は、玉砕した。何のお役に立てたのかしら。
安らかに眠ってください。過ちは繰り返しますから、、、、

わかっている、わかっている。皆、わかっている。
ああしてこうすりゃこうなると、わかっていながらこうなった、、、、、
十二歳のメンタリィティには、知恵の深さが見られない。教養がない。
わかっちゃいるけど やめられない。ア、ホレ、スイスイ、、、、

白く塗られた黒いオオカミの足を見破ることは難しい。
だます人は悪い人。だまされる人は善良な人。おとり捜査は難しい。
この調子では、人の命はいくつあっても足りるものではない。
自らは望むことなく危機に陥る民族なのか。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/

投稿: noga | 2012年10月 6日 (土) 19時12分

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