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2011年12月

【週刊 石のスープ】相馬市で出会った少女の素顔

 有料メールマガジン「週刊 石のスープ」に記事を投稿しました。その一部を公開します。




■伝える責任を負う覚悟

 最初に被災地を訪れた頃は、まだ自分自身が取材するという意識はほとんどなく、記者仲間たちを車で送り届けるつもりだった、という話はすでに書いた。
 しかし、いざ被災地に行ってしまえば、やはり自分自身も聞きたいことが出てくるし、写真に収めたいという感情が自然と湧き上がってくる。話を聞いてしまい写真を撮ってしまえば、それを伝えなければいけない、責任が生じる。
 正直に言うと、3月16日に最初に水戸に行き、その後仙台に行ったとき、僕には、取材してそれを伝える覚悟が出来ていなかった。いま振り返って当時の録音を聞き返すと、迷いながらインタビューしていることがよく分かる。覚悟が出来たのは、3月23日に再び仙台に行ったときだったと思う。この日は一人で仙台に行き、一人で市内を取材した。事前に東京で情報を仕入れ、津波被害の大きかった若林区にあるフリースクールを訪れた。フリーランスとしてとくに専門分野を持たずに、いろんな仕事をしてきているが、教育現場の取材はずっと続けている。この震災を通して、学校や教育機関がどんな役割を果たし、そこで何が起きていたのか、子供たちにどんな変化があるのかを見て、それを伝えることならば、僕なり取材した責任を果たすことができるんじゃないかと考えたからだ。

 そうして取材を始めた矢先に、渋井さんから5月早々に書籍を作るから一緒に書かないかと誘われた。「ニコニコニュース」編集長の亀松太郎さん、ルポライターの西村仁美さんなどよく知る人たちと、戦場ジャーナリストの村上和己さんと5人で手分けするという。
 それが、「3.11 絆のメッセージ」(東京書店)だ。

 すっかり前置きが長くなってしまった。今回は、同書で紹介したある姉妹の話……。


■避難所を点々としながら450キロも移動

 福島県相馬市の磯部地区。3月11日、広大な田んぼ一帯を津波が襲った。
 磯部で生まれ育った……


※この後の記事(小見出しのみ紹介)
■突然の再会
■生きていくことに必死だった
■7か月も経って知った素顔
【おまけコーナー】



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【緊急告知】映画「バベルの塔」上映会

 12月19日、渋井と渡部が撮影協力したドキュメンタリー映画「バベルの塔」の上映会が東京で開かれます。
 映画では、監督と一緒に訪れた警戒区域内の映像や、渡部が震災直後に撮影した写真などが使われています。

 当日は渡部も見に行きます。お時間のある方は、ぜひお越しください。
 告知文を転載します。
*  *  *  *  *  *

 チェルノブイリ事故から25年……日本ではチェルノブイリの悲劇を忘れたように増設され続けてきました。
 3月11日に東北太平洋沖大地震がもたらした東京電力福島第一原子力発電所の事故は、半年が過ぎてもなお、その“終わり”の目処は立っていません。政府や東京電力は「工程表通りに進んでいる」と強弁していますが、多くの科学者や専門家の言葉を待つまでもなく、収束の目処が立っていないというのが客観的な事実です。そもそも何をもって「収束した」とか「終わった」と言えるのかということ自体がはっきりさせられていません。そんななか、先日京都の映画関係者が中心となって製作された、福島原発事故や核廃棄物問題を題材にしたドキュメンタリー映画「バベルの塔」が完成しました。監督は高垣博也さん。
 タイトルの「バベルの塔」とは、原発事故で混乱する日本社会を、言語がバラバラになって人民が混乱する旧約聖書の話になぞらえて付けられました。

 来る12月19日(月)に東京で「上映会」を開催します。
 ぜひ多くのみなさんにこの映画を観ていただきたいと考えています。

日 時◇12月19日(月)18時45分〜(開場18時15分)
場 所◇東京しごとセンター地下講堂
    東京都千代田区飯田橋3-10-3
    JR飯田橋駅東口から徒歩5分
    東西線A5出口から徒歩3分、
    目印はホテルメトロポリタンの隣

下記フェースブックのページに告編あり
http://www.facebook.com/events/268210489887271/

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