東日本大震災のルポが本になります
なかなか更新していませんが、何とか生きています。
3月15日に茨城県を取材して以来、福島、宮城、岩手の被災地、そして東京や埼玉などでも取材を続けています。一昨日も岩手県宮古市と宮城県仙台市の取材から帰ってきました。
被災した各地は、着実に復旧に向けて作業が進んでいますが、それでも“まだまだ”と思わされることも沢山あり、この震災の根深さを改めて思い知らされると同時に、取材を続ける自分自身を引き締めているところです。
津波の高さが38.9mまで達したと言われる岩手県宮古市、
重茂半島にある姉吉地区の海岸。
1896年の明治三陸地震の際、
大船渡で記録された海抜38.2mを上回って、
日本の計測史上で最高記録になった。
すでに、この2カ月間の間で取材のために車で移動した距離は、9500キロにまでなっています。学生時代、車の運転が好きでよく走っていましたが、2カ月間で約1万キロというのはその頃以来で、自分でもよくまぁこんなに移動したもんだと思います。
その割にはあまり発表媒体もないので、取材したネタが「宝の持ち腐れ」となっていますが、まぁおいおい発表させてもらう機会もできるだろうと、今は取材を続けています。
これまでの取材の中で、沢山の人たちと出会いました。
こうした人たちの中で一部の方々は、今後長い時間をかけて取材を続けさせてもらいたいと考えています。
とはいえ、自費の取材活動を続けているのも限界があり(この記事を読んだメディア関係者の皆さん、ぜひ仕事ください!)、そろそろ腰を落ち着かせようと考えています。
というか、実際にはもう集中的な取材は終わっており、取材のペースも徐々に落ちてきていますので、これからは取材してきたものを発表するため、いろんな機会を多く作って行く予定です。
近いうちにメールマガジンを発行したり、いくつかの取材報告会や講演をしたりと予定が入ってきていますので、正式なことが決まり次第、このブログでもお知らせしたいと思います。
さて、そんな中で、僕の書いたルポが緊急出版(5月23日発売予定)されることになりました。
3.11 絆のメッセージ
著者:被災地復興支援プロジェクト |
フリーライターの渋井哲也さん、ニコニコニュース編集長の亀松太郎さん、ルポライター兼フォトグラファーの西村仁美さん、戦場ジャーナリストの村上和巳さん、そして僕の5人が、それぞれ取材した人たちをルポで紹介しています。
僕は、8本の短いルポと、自分以外の記事に写真などを提供しています。それと、予算削減のために装丁も担当
(苦笑)。
売上げの一部は、出版社から日本赤十字社を通じ義援金として寄附されることになっており、被災地や被災者の皆さんに少しでも役立ってもらえればと考えています。
そんな意味でも、被災者の方々へのカンパと、そして僕たち自費で取材を続けているフリーランサー達へのカンパと思ってお買い上げいただければ幸いです。
来週の金曜日に京都に行くまで、約1週間は東京で原稿を書いたり、取材した素材を整理して過ごします。 京都へのことについては、また改めてお知らせしますので、ひとまずこれまで。
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