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寄席発祥の地……〈下谷神社〉


缶詰状態だった仕事が、ようやく山場を超えた。
忙しかったお陰で余計なことを考えずにすんだし、今日からポツポツとブログも再開。

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前回の記事で書いた通り、こないだの土日は下谷神社のお祭りだった。
結局、神輿担ぎには参加できなかったが、日曜日には町会の小さな子ども用の山車「曳太鼓」の引くのを手伝ってきた。子どもたちが引くっていっても、山車はかなり重いし、最初は子どもたちも頑張って引くけども、途中からは疲れちゃってだらけるし、下手をすると子ども自身が山車の綱に引っぱってもらったりして……。結局は大人の力が進まないわけだが、土曜日に手伝えなかった罪悪感もあり、最初から最後まで一人で先頭を引っぱっていたもので、徹夜明けの身にはかなり厳しかった。好天に恵まれたのも、山車にとっては良いことだが、僕にとっては追い討ちをかけるようにキツかった……。
写真はその時の様子で、ちょうどこの長屋の目の前で休憩してる時に撮影したもの。

今年こそ、下谷神社や祭りの情報なんかを事前に記事に書こうと思って準備しておいたんだが、まさかこんなに忙しくなるとも思わず、結局、お知らせすることができなかった。
いつも間が悪いというか……。

ということで、祭りについての紹介は、また来年。
来年は、隔年毎にお披露目される神社の本宮神輿が出る年なので、今年よりも盛り上がることだろう。

せっかくだから事前に準備していた記事を、一つだけ簡単に紹介しておく。
このブログでは、落語の話を書く機会も多いので、落語にまつわる話だ。
落語のマクラでも、たまに紹介されるので落語好きには有名かもしれない。

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下谷神社は、「寄席発祥の地」とされている。

落語の黎明期、落語は基本的にお座敷遊びの一部だったり、あるいは辻説法や辻占のように通りの辻で小咄として披露されていた。
通りといっても、大通りの真ん中で人集りが出来るようなことしているはずもなく、ちょっとした大きな塀の前、空き地、あるいは神社の周辺など、人が集まりやすいところでやっていたに違いない。時代劇や小説に出てくる琵琶法師、あるいは昭和だと紙芝居、もっと最近だと、路上パフォーマンスくらいなイメージでいいんだろうと思う。
一方、琵琶法師といえば、現在の講談のような形態もあり、こちらは神社の境内の一部や縁側を借りて披露していたようだ。
こうしたものが、寄席の原型と言ってもいいんだろう。

そういう流れの中で、1798(寛永10)年6月、初代・三笑亭可楽(当時:山生亭花楽)が下谷神社の境内に寄席場の看板を出したとされている。
原典を読んだことはないが、劇作家・岡本綺堂は『江戸に就ての話』で「三笑亭可楽が下谷広徳寺前の孔雀茶屋で三題噺を演じたところがもっとも古いところだろう」(広徳寺前にはいまの下谷神社があった)と話しており、1953年発行の『藝能辞典』(東京堂)には「寛政十年に、神田豊島町に大坂下りの落語家岡本万作が常設の寄席場を設けた時からである。それに対抗して下谷柳の稲荷社内に寄席場を開くというふうに、しだいに行われ」とあるらしい。「下谷柳の稲荷社」というのは下谷神社のこと。当時は「下谷稲荷社」と呼ばれていて、現在も稲荷町という駅名だけが残っているのは、その名残りだ。

諸説はあるが、とにかく今は、下谷神社が寄席発祥の地ということになっている。
2000年に、各寄席の席亭や、両協会が中心となって、下谷神社境内に「寄席発祥の地碑」を建立した。上の写真はその記念碑だ。本殿に入る門の手前、すぐ脇に建てられている。
以降、「寄席発祥の地の落語会」という落語会が、毎年6月に開かれている。

ということで、落語に興味のある人で、浅草演芸ホールや上野・鈴本演芸場へ行く時には、少し足を伸ばして下谷神社に立ち寄ってみてはいかがだろうか?

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さて、明日からは三社祭。
明日の昼から三社祭の様子を撮影するので、近いうちに記事に書きたいと思っています。

とりあえず、三社祭の直前情報や浅草の様子については、「浅草の風」をご参照ください。
僕が撮影した写真も、「浅草の風」に投稿する予定です。

それから、「團十郎 暫の像/明治時代は歌舞伎の大転換期」についても、記事が途中のままだったので、こちらも近いうちに完結する予定。
仕事もおおよそ片付いたことだし、ボチボチではありますが、このブログもマメに更新したいと思っていますんで、また来てやってください。


【2009年6月10日追記】
次回「第8回 寄席発祥の地の落語会」は、2009年6月20日に開催されるそうだ。

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日時:2009年6月20日(土)
会場:寄席発祥の地 下谷神社 会館
開場:18:00  開演:18:30
入場料:前売1500円 当日1800円


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