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2009年1月

合羽橋でワッフル……〈Waffle cafe Y〉


浅草観光や浅草散歩を楽しむ人の中には、合羽橋を抜けて稲荷町界隈から上野へと歩いて行く人もいるだろう。

まぁ僕の場合はスクーターか自転車でブラブラしていることが多いのだが、とにかく、浅草から上野まで抜ける途中でちょっと一休みしたいときに、たまに僕が立ち寄る店「Waffle cafe Y」の紹介。

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その名の通りワッフルのお店で、400円〜900円くらいで十数種類のワッフルを楽しむことができる。写真は「いちごミルク」だったかな……?

紹介するなんて偉そうなことを言うものの、実は、甘いものを好んで食べる方ではないので、ワッフルについての評価は自信がない。ワッフルの相場も分からないから、個人的な感想をいえば、「まぁこの値段ならこれくらいの感じなんだろう」というという曖昧さ。

昨年の春頃にできたお店で、店内は清潔感があっていい雰囲気だ。
開店から間もないこともあって、まだまだ新鮮みのある接客で好感が持てる。

浅草や合羽橋からの帰り道に時折よっているが、ほとんどコーヒーやドリンク中心。コーヒーなどのドリンクは悪くない。値段は300円〜500円くらい。

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合羽橋で喫茶店・カフェといえば、台東区中央図書館すぐの「合羽橋珈琲」が有名だが、あちらは混んでいることが多く、食事時、おやつ時以外でも、席が空くまで待たされることが多くなった。2階の雑貨店「soi」が好きなのでたまに寄るが、待たされてまで入る気にもなれない。
一方、「Waffle cafe Y」は、合羽橋道具街からかっぱ橋本通りを西に入ってすぐにある。場所柄のせいか、合羽橋珈琲のようにいつでも混んでいるということはない。
ということで、最近は合羽橋界隈でお茶をしたい時は「Waffle cafe Y」を使うようになってきた(まぁ男一人で入るのは少し気が引けるので、誰かと一緒にいる時だけだけど……)。

この界隈、喫茶店の数は多いものの、地元以外の人にとって気軽に入れるお店は意外と少ないので、そういう意味ではお薦めだ。
散歩の休憩や合羽橋で買い物のついでにお茶をしたい時はどうぞ。


【店名】Waffle cafe Y(ワッフルカフェ・ワイ)
【住所】東京都台東区松が谷2-25-5 1F
【電話】03-6909-8811
【URL】→公式サイト←
【営業時間】9:00〜20:00
【MAP】「長屋界隈」の地図は→こちらをクリック←
     地図上の「36」番がこのお店
【食べログ】Waffle cafe Y ★★★★ 3.5

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囲炉裏と、作家と、それから女形……〈炭やき櫻田〉

先日、僕の入っている歌舞伎鑑賞会の新年懇親会が浅草であった。1月10日は、「浅草新春歌舞伎」が“着物の日”として来場者に和服の着物を着てくるように促してるのだが、その日に鑑賞会の皆さんも和服を着て集まったという次第。

といっても、僕は別の日に鑑賞予定だったので、この日の観劇はパスし懇親会から、一人野暮ったい普段着で合流した。

今日は、その懇親会の会場「炭やき 櫻田」を紹介。

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この日のメニューは団体なのでコースメニューだったが、この店は少人数で行ってもコースがお薦め。
先付け、炭焼き料理、朴葉焼、食事メニューなどで4000円の天神コースなどがお手頃ではないだろうか。

炭やき料理は、十数種類の山の幸や海の幸が、大きなざるにどっさり載せられてきて、そこから好きな食材を選ぶことができる。肉でも魚介類でも野菜でも好きなものを選べるので、男性にも女性にも好まれる店だ。
どの席にも、昔の雰囲気を醸し出す囲炉裏が備え付けられているので、そこの炭火で好きなように焼いて食べる。
自分で焼かないといけないは焼き肉料理と同じで、焼いているうちにおしゃべりなどに夢中になると、ウッカリすると丸焦げなんてことになってしまうので、今回のように懇親会の席には向かなかったかもしれないが、まぁ、そんなことも炭火焼の楽しみの一つ。むしろ僕なんかは、自分のペースで炭火で焼いて食べる方がうれしい。

焼酎も十数種類、冷酒も数種類おいてので、酒が好きな人は、コースにせずじっくりと囲炉裏で炭焼き料理を楽しむのがいいと思う。単品メニューは豊富とはいえないが、もちろん単品で紙鍋料理や朴葉焼を頼むことができる。以前、牛肉の朴葉焼をいただいたがとても香りが良かった。

この数年、わりとテレビや雑誌で紹介されているのを見かけるので、浅草の中でも有名店と言ってもいいんじゃないだろうか。

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この櫻田のビルは、文学作品の中で浅草のことを数多く描いた作家・久保田万太郎の生誕地に建っている。店のすぐわきには記念碑が建てられており、「久保田万太郎生誕地」として紹介されることも多い。

また、奇数月の第3土曜日に「櫻田落語会」という落語会を開催している。以前は春風亭小朝や当代の金原亭馬生なども高座に上がったらしいので、いい噺家との出会いもあるかもしれない。僕もまだこの落語会に伺ったことはないのだが、そのうち行ってみようと思っている。

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さて、新春浅草歌舞伎について感想を少しだけ……と思ったが、長くなるのでコメント欄に感想を書いたので、興味のある方はこの記事のコメント欄を読んでください。

今回の懇親会はちょっとしたおまけがついてきた。
新春浅草歌舞伎の舞台にあがっている尾上松也丈が、懇親会の席に登場してくれた。
姿や様子がたいしてよくもない男子を、「イケメン」とする昨今の風潮には辟易しているが、素顔の松也丈は様子の良い男ぶりで、まさにイケメン。
七之助は精進が見えないし、片岡愛之助は最近女形をやらないし、贔屓を松也丈に乗り換えようかと思っている今日この頃だ……。


【名 称】囲炉裏料理 炭やき櫻田
【住 所】東京都台東区雷門1-15-12永谷マンション1F
【電 話】(03)3845-3995
【URL】→公式サイト←
【定休日】無休
【営業時間】平日17:00~23:00
      土日祝16:00~22:00
【食べログ】櫻田 (さくらだ)★★★★ 3.5

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『フリーランサーズガイド2009』発行!

よく考えると、このブログではちゃんと紹介したことがなかったが、僕は「出版ネッツ(正式名称:ユニオン出版ネットワーク」という出版フリーランサーの団体(※1)に所属している。
出版労連という労働組合の下部組織だが、フリーランサーは基本的に個人事業主なので、労働組合というより主に職能組合として活動している団体だ。
まぁ出版フリーランサーの互助会のような組織で、編集者、ライター、校正者、デザイナー、イラストレーター、マンガ家、カメラマンたちが所属している。

今回は、出版ネッツから『フリーランサーズガイド2009』が発行されたので、そのお知らせを。

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出版ネッツ所属のフリーランサーのうち約100人を紹介しているガイドブックだ。

この『フリーランサーズガイド』を発行した目的だが、一つは出版関連で働く人たちが、フリーランサーを探すときに役立ててもらうこと。
出版ネッツのメンバーの特徴は、単なるフリーということではなく、所属しているメンバーが、ある程度信頼できるプロフェッショナルであることだ。
誰かの紹介も必要ないし、スキルや実績は関係なく加入できるが、組織的に仕事の斡旋をするわけではないのに、情報交換を主として毎月会費を払っている人たちが集まっているので、結果的にプロフェッショナルといえる人たちが多くなる(※2)。そういう意味では、どこの馬の骨か分からないフリーランサーのガイドブックよりも、少しは信憑性があるだろう。

もう一つは、出版ネッツに所属していない出版フリーランサーに、出版ネッツを知ってもらいたいということ。
出版ネッツの活動については後述するが、若いフリーランサーで出版ネッツのような職能団体を知らない人も多く、そういうフリーランサーに出版ネッツの存在を知ってもらうキッカケになってほしいと思う。

1997年に創刊し、2001年からは毎年発行され、出版ネッツが無料で配布。
もちろん僕も、毎年掲載している。

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出版ネッツは仕事を斡旋する団体ではない。もちろん、そこで知り合ったメンバーと仲良くなり、仕事に繋がるケースもある。実際、この数年に限れば、僕の仕事の3分の1は出版ネッツのメンバーが何らかの形で関係しているけども、それは出版ネッツが組織的に紹介してくれたわけではなく、あくまでも個人間の関係で仕事に繋がったもの。

じゃぁ、何のために出版ネッツに入っているかというと、僕の場合、基本的には情報交換だ。勉強会や研究会を開いて、出版業界の動きを学ぶこともあるし、あるいは取材記者などが所属していることもあって、ジャーナリスティックな講演会を開くこともある。編集者、デザイナー、執筆者、校正者たちのための技術講座を開くこともある。そうした活動に参加すること。

それと、フリーランサー同士の結びつきを強めておこうということだ。
基本的に、フリーランサーは一匹狼的な心意気の人が多いが、やはり個人だけではどうしようもない問題もたくさんある。フリーランサー全体の地位や権利を向上させることも必要だし、業界全体でギャランティなどを上げていく動きも作らなくちゃいけない。それには、個人ではどうしようもない。
近いうちに必ず書こうと思っているが、例えば「下請法」という法律があり、フリーランサーもこの法律で守られるべきなのだが、出版・広告業界は未だに口約束の契約が多く、フリーランサーが不当に扱われることも、よく見かける。こうしたフリーランサーの実態をふまえ、業界全体を健全にしていくことも、大事な活動の一つだ。

このほか、これまでブログで紹介してきた烏賀陽弘道さんや、黒薮哲哉さんたちを支援する活動。それから、具体的なトラブルを抱えたフリーランサーの相談受付もあり、出版社や編プロが不払いした際に相談すれば、具体的なアドバイスをしたり交渉の支援をしたりなど、やはり個人ではなかなか解決が難しい問題にも取り組んでいる。

まぁ基本的には自由なスタンスが好きなフリーランサーの集まりなわkで、あまり堅苦しい団体ではないので、興味のある人はぜひ出版ネッツに問い合わせを。
(僕と直接知り合いの人は、いつでも差し上げますので、声を掛けてください)

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画像をクリックすると出版ネッツのサイトにジャンプします

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話はがらっと変わるが、いよいよ寒さが本格的になってきたようだ。
年末年始に風邪で寝込んだせいで、年明け早々いろいろと忙しく過ごしている。

そんな中、落語は上野・鈴本の初席、芝居は新春浅草歌舞伎、映画は新宿武蔵野館でリバイバル上映している「蟹工船」と、今年もエンターテインメント生活がスタートした。昨年のこのブログでは落語の話題ばかり書いてしまったので、今年は落語以外のエンターテインメントについても書いていきたい。
仕事では、出版の企画もいくつか立ち上げなくちゃならず、仕事環境も大きく変える予定だ。

今年は公私ともに充実した一年にしたいと思っている。


[注釈]
※1:正確には、職能が出版関連であれば、出版社や編プロの社長でも所属できるし、実際に自分の仕事を会社組織にしている人も所属しているので、フリーランサーだけに限定している組織ではない。
※2:会費さえ払って規約を守るのなら、基本的には誰でも所属することはできるので、職能スキルや実績が加入条件にあるわけではない。


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ようやく新年が明けて……

昨年末は、風邪を引かないようにとかなり用心していたが、大晦日にとうとう風邪を引いてしまい、鼻水、熱、喉の痛みに加えて、喘息の発作もおさまらず、大晦日から先週の月曜日まで、ほとんど寝正月。
そんなこんなで、ようやく火曜日から起き出して、本来は年末年始の休みのうちに片付けておこうと思っていた仕事や1週間分のメールの整理などで、木曜日まで、ほとんどパソコンの前から動けず。
で、ようやく金曜日に動き出せそうになって、お客さんのところに新年の挨拶に行ったり、浅草あたりの写真でも撮って来ようかと思っていた矢先に、知人の身内に不幸があって、新年の一番最初に近所以外に出掛けたのがお葬式。

ということで、新年の挨拶をするどころじゃなく、波乱を予感させる2009年がスタートした。

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お葬式に行く度に実感するのが、字が下手なこと。

編集者の仕事というのは、いろいろと文字を書く機会が多い。
最近こそ、電子メールで用件を伝えたり、PDFやデジタルデータを使って仕事の指示をしたりすることも増えたが、それでもまだまだ文字を書いて仕事の指示をするのが基本だ。
編集には、「朱入れ」「校正」「赤字整理」なんて作業があって、赤ペンで必要な指示をしたり、修正をお願いしたりする。編集者にとっては、これらの作業がもっとも重要な作業の一つで、文字を書いて仕事の内容をちゃんと伝えないといけない。しかも、このブログで書いているように、だらだらと長文を書くスペースはない。簡潔に、正確に、相手に意思を伝えないといけない。

でも僕は、とにかく字が下手だ。社会人になりたての頃はかなり悩んで、ペン習字などを学ぼうと思っていた矢先に、僕の編集の師匠が、
「字が下手のは仕方ない。でも、雑に書いちゃ駄目だ。字が下手でも、丁寧に書けば相手に伝わる。編集者は、字がうまくても相手に読めないように書いたら価値がない。それから、こそこそした気持ちで書くと、字が小さくなって、相手に見落とされてしまう。だから、下手でもいいから、堂々と、そして丁寧に書け」
と教えてくれた。
それからは、コンプレックスはあったけども、それでも「堂々と、丁寧に」をモットーに字が下手なまま仕事をしてきた。お陰で仕事相手からは、「確かに下手だけど、赤字が分かり易い」と言ってもらうようにもなった。

ところが、葬式に出席して名前を記帳するときは、「堂々と、丁寧に」ではどうにもならない。
しかも、普段から使い慣れない筆で書かなくっちゃいけなかったりする。
不祝儀袋の記名も、名簿への記帳も、みっともないことこの上ない。

落語では、長屋の住民が自分の教養のなさを恥じて、下手をすると引っ越しまでしようっていう噺がたくさんあるが、まさに同じ心境で、逃げ出したくなる気持ちになる。
葬式は悲しい行事だけども、僕にとっての葬式は、字を書く事が何よりつらい。

何とかならないものだろうか……。

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さて、こんな愚痴ぽい気持ちで葬儀へ参列後、験を直しに寄席でも行こうかと、喪服から着替えて、その前にお客さんのところへ挨拶回り。
5時くらいまでに上野・鈴本演芸場の初席に行けば、先日取材させていただいた柳家小里ん師匠にも間に合って、トリは柳家小三治。久しぶりに4時間みっちりコースで楽しもうなんて考えていたら、最後に寄ったお客さんのところで「軽く一杯」なんて誘われ飲みにいく事に。
なんとか早めに切り上げて、急いで上野に戻ってきたが、小里ん師匠どころか、最後の中入りにギリギリ間に合った。

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獅子舞のお神楽、江戸家猫八の動物鳴き真似、林家正楽の紙切りと、正月らしい舞台が続き、事前に酒を飲んでいたこともあり、こちらもようやく正月気分だ。少しお目当てにしていた柳亭市馬は休演で残念だったが、まぁ仕方ない。代わりの三三と、権太楼は相変わらずと言ったところ。

そしていよいよ、トリの小三治。
以前も書いたが、現役の中では圧倒的に好きな噺家だ。すでに全盛期は過ぎたが、これからはいい感じに枯れていく姿を見ていきたい。
“小三治節”ともいえるマクラを、いつものように気分よく聴きながら「個人的に少し遅れた一年の始めを小三治で迎えるというのは、いい年の始まりだなぁ」なんて気分に浸っていた。

すると、なんと始まった演目が「小言念仏」。
「南無阿弥陀仏」とひたすら念仏を唱えながら進む話で、昼間さんざんお題目を聞いたことを思い出し、一人で苦笑い。

やっぱり、今年は波乱の年になりそうだ。

ということで、今年もよろしくお願いします。

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