落語の音源
今年に入ってから、これまで撮り貯めていた落語関係の動画や音源を、地味に少しずつ、音声データとして「MP3」に変換してきた。
何せ、亡くなった祖母のレコードやテープと母親のビデオをはじめ、買ったり、貰ったり、撮った落語の数々が、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CDなどに貯まりに溜まっていた。
当初、ビデオなどの映像は動画データにしようかとも思ったが、やたら面倒だったのと、データが重くてDVDが何十枚にもなって、それはそれで整理が面倒という事で、結局、一部の好きな映像を除いて、全部音声データにした。
それに、すでにこれまで一部のお気に入りをCDやDVDから音声ファイルに起こして「I Tunes」に保存してあったということもあって、そんなこんなで音源だけをせっせとデータ化。
この長屋の一階が僕の仕事部屋になっているのだが、2階においてあるDVDプレーヤーやオーディオプレーヤーと、遊び用のMacを使って、仕事の合間に一日数本ずつ、地味〜に作業を続けてきた。
で、今日、ようやく800本まで絞り込んでデータ化が終了。
あとは、レコードが少し残っているんだが、今さらレコードデッキも持っていないし、どうやらほとんどはすでにCDになっているようなので、これはもう少しレコードのまま持っておくことにした。
テレビの録画やラジオの録音の場合、同じ高座をいくつか保存していることもあるので、そういうダブりが出ないように、同じ噺家の同じ演目で、前後2分以内の音源は、すべてマクラとサゲを確認して、ダブっている物は音質の良い方を残して廃棄。
好きな噺家以外は、もう一度聞きたい噺や貴重なものだけを残し、できるだけ廃棄。
それでも残ったのが全部で800本。
整理の作業が終わったとはいえ、まだ半分くらいの音源を通しで聴いていない。
数年前から、仕事場で作業するときは、「I Tunes」から落語を流していたこともあり、その音源だけでも200本以上あったし、全部整理したら随分あるなぁとは思っていたが、まさかこれほどとは。
確認せずに捨てたものもあるんで、ビデオやテープの音源を全部確認していたら、きっと1000本以上残ったんだろうなぁ……。
ちなみに、残った音源が多いのは、三遊亭圓生157本。これは、現存している音源の多いから自然と多くなった。
次が、立川談志で121本。これは、学生の頃に好きだった事と、以前に知人からCDを大量にゆずられたため。
続いて、古今亭志ん生の107本。これも市販の音源が多いからってことと、祖母や母から譲り受けた音源が多いため。
で、古今亭志ん朝、柳家小三治、一〇代目・金原亭馬生と続き、ここまでが50本以上の大量音源。
あとは上方の桂米朝、桂枝雀のほか、江戸落語の名人の八代目・桂文楽、この長屋からすぐ近くに住んでいた林家彦六、下谷神社で日本で初めて寄席を開いた可楽の末代である八代目・三笑亭可楽、こうした昭和の名人たちから最近知った噺家さんまで、おおよそ100人強。
もっとも、何度も繰り返し聴くのは限られている。
中でも志ん朝、小三治、若い頃の談志、馬生の4人の古典落語がダントツに多い。
この4人は、僕が若い頃から好きな噺家で、数年前に携帯音声プレーヤーで落語を聴くようになってから、改めて色んな噺家の音源を聴き、寄席や落語会で高座を見てきたが、やっぱり圧倒的に好きな4人だ。
だったら、ちょくちょく聴くもの以外、取っておく必要はないのだが……。
今どきCDやDVDでいくらでも古い音源を聴くことはできるし……。
そう思ってこれでも整理したつもりなんだけど……。
それに、映画でも歌舞伎でも音楽でも、一度見たどころか、一度も開いていないDVDやCDが、棚にずらーーーーーーっと並んでいるわけだが……。
そもそも、噺家の側にしてみれば、こんな音源データを作っている暇あるなら、寄席に足を運んべっていう気持ちだろうし……。
まぁ、残した音源は、今後、何度も聞くつもりのものを厳選したつもりなんで、死ぬまでにはちゃんと聴く事だろう。
前述した4人の噺家のうち、残念ながら馬生と志ん朝はすでに鬼籍に入り、談志は何年も前から絶不調(すでに現役と評価するのは無理がある?)、唯一小三治が現役でがんばっているが、去年辺りからすっかり顔つきまで老け込んできた(まぁ、それはそれで味があるけども……)。
もちろん、現役のベテランや中堅どころにも好きな噺家はいるし、若手の噺家の中で、これから期待している人もいるし、逆に言えば、そういう若手を発見するのも落語の楽しみ方の一つだ。
こうした歴代の名人たちや現役で好きな噺家についても、いずれこのブログで紹介したいと思う。
そういえば、先週、「浅草大観光祭」というイベントが開かれていることをお伝えしたが、先週末は同じ浅草で「第1回下町コメディ映画祭in台東」という映画イベントも開かれていたんだった。
「浅草」「喜劇」「映画」と来れば、そりゃもう僕の好きなフレーズだらけ。
これまた告知のお手伝いくらいしようと思っていたが、すっかり過ぎてしまった。
「やっぱりブログはマメに更新しないと駄目だなぁ」と実感しながらも、「まぁ義務でやってる訳じゃなし、気楽にやっていこう」と思う今日この頃。
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