『浅草においでよ!』H19年度版より【4】
浅草歳時記インタビュー font size>
四季折々に風情を感じながら font size>
浅草は、
観光地であり、行楽地であり、繁華街であり、
買い物をする街であり、商売をする街であり、人々が生活する街でもある。
そんな浅草をよく知る人たちに、
季節の催事について触れてもらいながら、四季折々の浅草の魅力について語ってもらった── font size>
この記事は、『浅草においでよ! 平成19年度版』に掲載された記事を、一部加筆・修正して転載したものです。 font size>
[冬]冬の朝早い浅草寺の境内は、観音様を独占した気分 font size>
浅草芸者
乃り江さん
私たちがお座敷にあがるとき、お接待の場なんかでは、その場が和やかになるよういい雰囲気を作ることが大切だと思っています。でも、浅草の花柳界は少し独特で、仕事やお接待で使われているお座敷だけじゃないんですよ。
例えば、ご法事で浅草に来られた方がご家族で食事をするのに、私たちをお座敷に呼んでいただくなんて事もあるんです。この間なんて、お子さんの七五三のお祝いに呼んでいただいたんですけど、そちらのご夫婦が結婚されたときも呼んでいただいていて……。ご家族の節目節目にお食事をされるときに芸者を呼ぶなんてあまり聞かないと思いますけど、浅草花柳界では割とあることなんですよ。
地域密着と言うんでしょうか(笑)、浅草では花柳界と地元の方の繋がりが強いんですね。
浅草の芸者衆は必ず浅草に住むことになっていますので、日常生活の中で普段着の芸者衆が接する機会も多いということもあって、ありがたい事に、浅草の皆さんには本当に可愛がっていただいています。
私の家の家業が、浅草の置屋さんだったんです。だから数少ない生粋の浅草芸者なんです(笑)。
そんな私から浅草のお薦めというと……。そう、私、浅草寺の境内を歩くのが本当に好きなんです。あまり人のいない時間に境内を歩いていると、観音様を独り占めしている気分になって気持ちいいんですよ。
子どもの頃から観音様の側にいたせいでしょうか、浅草寺ってやっぱり浅草の中心なんですね。その中心である浅草寺で朝方とかに一人でいると、本当に気持ちいいんです。
朝早く来るのは難しいかもしれませんが、できるだけ人のいない時間帯に浅草に来てみてください。最近は、夜になるとライトアップされてすごくきれいですからね。
中心地から少し離れたところにも、面白いところはたくさんあります。例えば、浅草の事をあまり知らない友だちを私が案内するときは、合羽橋の「池波正太郎記念文庫」に行ったり、西浅草の「テプコ浅草館」に行ったりするんです。それから、昔の猿若町(現在の浅草6丁目あたり)を歩いていると、何気ないところに芝居小屋跡地の石碑が建てられているので、今の町並みとはまったく違った当時の賑わいを思い描きながら、古地図なんかを片手に歩くと楽しめると思います。
どれも無料だし、浅草らしい雰囲気を感じることができるので、よそから来た人には喜ばれる事が多いですね。
そうそう、観音裏に来ていただければ、明るいうちでも踊りや鳴り物のお稽古をしていたりするので、どこからともなくお三味線の音色が聴こえてきたり、暗くなれば私たち芸者衆が歩いていることもあると思います。
ぜひ、いろんな浅草を楽しんでください。
[夏/「浅草サンバカーニバル」出場チーム 諸橋稔さん] font size>
路地裏を歩きながら感じる心地よい季節感 font size>
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[秋/「酉の市」長國寺 井桁凰雄さん] font size>
路地裏を歩きながら感じる心地よい季節感 font size>
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[春/仲見世・荒井文扇堂 荒井利恵さん] font size>
三社祭の雰囲気に魅せられて、浅草にお嫁に来ちゃった font size>
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そのほか、『浅草においでよ! 平成19年度版』については、
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本年度最新の『浅草においでよ! 平成20年度版』は、浅草商連加盟店、浅草各駅、浅草文化観光センターなどで配布しています。
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