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『浅草においでよ!』H19年度版より【3】

浅草歳時記インタビュー
四季折々に風情を感じながら

浅草は、
観光地であり、行楽地であり、繁華街であり、
買い物をする街であり、商売をする街であり、人々が生活する街でもある。
そんな浅草をよく知る人たちに、
季節の催事について触れてもらいながら、四季折々の浅草の魅力について語ってもらった──


この記事は、『浅草においでよ! 平成19年度版』に掲載された記事を、一部加筆・修正して転載したものです。

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[秋]路地裏を歩きながら感じる心地よい季節感

「浅草酉の市」が開かれる長國寺の住職 
井桁凰雄さん

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 繁華街としての浅草を見ると、新宿や渋谷とか六本木なんかの繁華街とはまったく違うんだな。どこが違うかって言うと、よそから来たプロデューサーなんて人に仕切られて「ハイどうぞ!」って与えられた街と違って、浅草って街は、江戸時代からここで暮らしている人たちのエネルギーが作ってきた街ってことだよ。

 江戸時代には「江戸ルネッサンス」とも言えるあらゆる文化が花開いた。そんな時代の中で生きてきた江戸の人たちの“遊び心(あすびごころ)”みたいなものが、浅草を作ってきたと思うんだ。この昔からの“遊び心”っていうのが、庶民の大きな力だったと思うんだ。
 「酉の市」が足立区の花畑から始まって、今みたいな形態になったのは鷲神社に来てからなんだけど、酉の市で売っている熊手も、昔は落ち葉拾いのための熊手だったんだよ。それが浅草にくると、いろんな“遊び心”が加わって熊手が飾られるようになっていく。装飾にも、縁起担ぎや信仰的意味合いとともに一つ一つ“遊び心”があるんだよ。
 そういう“遊び心”を持った庶民のエネルギーを形にしたのが、浅草って街なんだと思う。

 今の浅草は、昔の人たちが作ってきた街の上に、今浅草にいる人たちが作っている街。それは住んでいる人たちだけじゃなく、浅草に来る人たちも作ってるってことなんだよ。そこはやっぱり、東京のほかの街とは違うところだと思うんだ。

 「浅草においでよ!」っていう言葉は好きだねぇ。
 人によって「あれを見ろ、これを見ろ」っていうのもあるんだろうけど、まず浅草で暮らしている人を見てほしいな。
 浅草の人たちはちょっと格好つけてるところがあるんで、外から来ると何となく取っ付きにくいって思うかもしれないけど、そうじゃないんだよ。浅草に来た人から何か尋ねられたりしたら、かえって面倒になるくらい親切にしてくれる(笑)。
 だから外から来るときには、自分から「浅草の鍵」を開けて入ってみてほしいね。そうすれば、いろんな浅草が見えてくるよ。

 浅草は歴史が古い分、いろんな魅力があるごった煮の街。肉あり、野菜あり、練り物あり、いろんな旨味がつまってる。どれでもいいから、自分の好きな浅草を選んでくれたらいいと思うね。

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[夏/「浅草サンバカーニバル」出場チーム 諸橋稔さん]

路地裏を歩きながら感じる心地よい季節感

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[冬/浅草芸者 乃り江さん]
冬の朝早い浅草寺の境内は、観音様を独占した気分
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[春/仲見世・荒井文扇堂 荒井利恵さん]
三社祭の雰囲気に魅せられて、浅草にお嫁に来ちゃった
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そのほか、『浅草においでよ! 平成19年度版』については、
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本年度最新の『浅草においでよ! 平成20年度版』は、浅草商連加盟店、浅草各駅、浅草文化観光センターなどで配布しています。


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